世界犬の日とは? 8月26日の意味と犬のためにできること

本日8月26日は「世界犬の日(International Dog Day / World Dog Day)」として世界中で祝われる記念日。
犬と暮らす人はもちろん、犬を飼っていない方にとっても、この日は動物福祉を見つめ直す大切な一日となります。
では、なぜ犬の日が8月26日なのでしょうか?
今回は日本ではまだあまり馴染みのない「世界犬の日」についてご紹介します。
世界犬の日のはじまりは「ある女性の思い出」から
この記念日のはじまりは、2004年にアメリカの動物福祉活動家コリーン・ペイジ(Colleen Paige)さんが制定した「ナショナル・ドッグ・デー(National Dog Day)」です。 この「8月26日」という日付は、彼女のごく個人的な思い出に由来します。
それは、コリーンさんが10歳のときのこと。
家族と一緒に保護施設へ向かい、人生で最初の犬「Sheltie(シェルティ)」と出会った記念日が、まさに8月26日でした。
つまり、「世界犬の日」はひとりの少女が保護犬と出会った原体験から始まりました。
その温かなストーリーが、やがて世界中に広がる動物福祉のムーブメントへと成長していったのです。
コリーン・ペイジさんとは?
コリーン・ペイジさんは、アメリカで活躍する「Pet & Family Lifestyle Expert」という専門家です。
犬の行動学やトレーニング、飼い主との関係づくり、講演や執筆活動などを通じて、動物とのよりよい暮らし方を発信しています。
彼女は「National Dog Day」だけでなく、多くの動物にまつわる記念日を発案しました。
- National Puppy Day(子犬の日)
- National Cat Day(猫の日)
- National Pet Day(すべてのペットを祝う日)
- National Wildlife Day(野生動物への関心を促す日)
活動の中心には常に「動物福祉の向上」と「人と動物の健全な関係性を築くこと」があります。
個人の思い出が社会的な記念日を生み出すという点でも、非常にユニークな存在といえるでしょう。
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「世界猫の日」との関係は?
当メディア「ペトラ」では、タイミングが合わずご紹介しそびれてしまったのですが、先日8月8日は「世界猫の日」。
一見「世界犬の日」と対のようにもみえますが、こちらの記念日はペイジさんではなく国際団体が制定した記念日です。
ペイジさんが制定した「米国版猫の日」は10月29日のため、別日となっています。
世界犬の日に行われるイベント
アメリカの「世界犬の日」は、全国一斉に祝うというよりも、地域や団体ごとのローカルで多様な取り組みが特徴です。
例えばつぎのようなイベントが多く開催されます。
- 保護犬の譲渡手数料の免除や割引
- 一日限定の里親相談会や譲渡会
- 犬同伴OKの地域イベント(パークラン、マーケットなど)
- ペット関連商品のサンプル配布や割引販売
- ペット保険やトレーニングのキャンペーン
- ボランティア募集や寄付マッチングの実施
特に、夏に全米で行われる「Clear the Shelters(シェルターを空にしよう)」というキャンペーン期間と重なるため、譲渡率の向上にも一役買っています。
なお、この日は関連企業にとってもブランド認知を高められる好機とされています。
最近ではSNSを活用したチャリティ企画やインフルエンサーとの連動企画なども増えてきました。
世界犬の日の日本は?
日本ではまだ公式な祝日ではありませんが、多くの保護団体や動物愛護センター、NPO法人がこの日に合わせた啓発活動を行っています。
個人の方でも、SNSで愛犬の写真を投稿したり、「#世界犬の日」のハッシュタグを活用することで、気軽に記念日に参加できます。
また、本来の世界犬の日に照らせば次のようなアクションもおすすめです。
- 譲渡会の情報をシェアする
- マイクロチップや迷子札の重要性を広める
- 夏の熱中症対策について周知する
- 災害時の「同行避難」準備について考える
- おすすめの保護団体・支援先を紹介する
もちろん、犬たちとの関係性や犬たちの幸せについて、身近な人と話してみるだけでも十分に意味があります。
8月26日を「行動」につなげよう
8月26日の「世界犬の日」は、ひとりの少女と保護犬の出会いを原点に、今や世界中で動物福祉を考える日となりました。
この記念日は、「祝う日」であると同時に、「学ぶ日」でもあります。 ぜひ皆さんも、犬たちの幸せに思いを馳せて、できれば身近な誰かとお話してみてください。
- 2025.08.25