動物保護活動家を描いた漫画「全部救ってやる」をとにかく読んでほしい理由

動物好きなみなさまは、日頃マンガを読まれますか? 私は大好きです!
そして、ご紹介するのはこれまでにない「動物保護活動」をテーマに描いた異色の作品「全部救ってやる」。
タイトルからして強烈ですが、緻密に描かれる動物保護活動の現場のリアルに、胸を撃たれずにはいられません。
今回は、この話題作「全部救ってやる」のあらすじや見どころをご紹介します。
「全部救ってやる」のあらすじ
https://manga-one.com/viewer/247928https://manga-one.com/viewer/247928
まずは公式のあらすじから。
かつてない動物保護のヒーロー、誕生
東京でスタイリストを目指す星野スズは、競争に疲れて戻った地元で、動物保護活動家・久我に出会う。 劣悪な環境で大量繁殖したネコを一匹残らず保護する久我を見て、星野は、自分のことで精一杯な自分から変わりたいと思い始める… 汗にまみれ、動物にまみれ、日々を奮闘する者たちの人間ドラマ、開幕―!!
主人公は保護活動家ではなく、カリスマ美容師を目指す女の子「星野スズ」。
あくまで専門家ではない「普通の人」の視点で動物福祉の現場が描かれています。
多頭飼育崩壊という社会問題
作中では、多頭飼育崩壊を起こした保護活動家が登場します。
多頭飼育崩壊は現実でも度々ニュースになり、犠牲になった命を思って多くの方が憤りを覚えたでしょう。
ところが久我は、悲しみながらも誰かを責めることなく、ただ前向きに、あるいは効率的に「救う」ために行動します。
「(多頭飼育崩壊を起こした保護活動家も)元は動物ファーストだったんだろう」と、個人だけに責任を押し付けることをしません。
街頭の募金活動
作中で久我は「自分の金で助けたい」として寄付は受け取らず、褒め言葉も求めないとしています。
そのうえで、「俺のやり方だって間違っているというやつもいる」と認め、「街頭募金によって保護動物の認知度があがる」「それが多くの動物を救う結果に繋がる」と肯定します。
ともすれば対立関係にありそうな活動でも、あくまで動物たちを救う手段のひとつとして尊重しています。
「全部救ってやる」は現在4巻まで発売中
「全部救ってやる」は現在4巻まで発売されていて、ご紹介した以外にもつぎのテーマも扱っています。
- ペットショップについて
- 外来種について
- 殺処分について
- 地域猫について
- クラウドファンディング詐欺について
少しでも動物に関心をよせている人なら気になるテーマばかりです。
「救う」ことにどこまでも向き合った漫画
「全部救ってやる」は、どこまでも現実的に動物の命を守ることに振り切った作品です。
作者の常喜寝太郎先生のインタビューをいくつか拝見したのですが、作中から感じるメッセージそのままの熱量を感じ、真摯にこの問題に向き合われているのだと驚きました。
- 漫画『全部救ってやる』作者が語る「売れるより、一頭でも多く救う漫画に」
- 漫画『全部救ってやる』作者にインタビュー 「伝えないといけない現状がたくさんある」
- 漫画家・常喜寝太郎さんが語る 動物保護活動とは…。作品『全部救ってやる』を通して強く伝えたい思い
「全部救ってやる」は現在「マンガワン」や「Kindle Unlimited」で配信されています。
まだ読んでいない方は、ぜひこの機会に手に取ってみてください。
- 2025.07.07