真夏の犬の散歩は夜が正解? 安全に楽しむためのポイント

今年も猛暑日が続き、日中の散歩は犬にとって危険なほど暑くなっています。
アスファルトは熱を吸収して60℃近くになることもあり、肉球のやけどや放射熱による熱中症のリスクも高まります。
そうすると「いっそ夜に散歩したほうがいいんじゃあ?」と考える飼い主さんも多いはず。
確かに夜間の散歩は暑さを避ける有効な手段ですが、いくつか気をつけるべきポイントがあります。
今回は、夜間散歩のメリットと注意点、道路に残る熱の目安、深夜散歩のリスクなどをご紹介します。
夜間散歩のメリットと気をつけること
夜間の散歩は、昼間の猛烈な暑さを避けることができる大きなメリットがあります。
犬にとって地面からの熱と直射日光の両方を避けられるのは安心です。
でも、夜だからといって油断は禁物です。
特にアスファルトの熱残り、視界の悪さ、湿度の高さは要注意ポイント。
まず、夜になってもアスファルトはすぐには冷えません。
日中に溜め込んだ熱はゆっくり放出されるため、日没直後はまだまだ熱がこもっています。
さらに、暗くなることで車や自転車から犬が見えにくくなり、交通事故のリスクが高まります。
飼い主さん自身も足元が見えにくいので、段差や障害物に気づきにくいというデメリットもあります。
湿度が高い夜は、体感温度が思ったより高くなることもあります。
たとえ気温が少し下がっても、犬がハァハァと荒い呼吸をしていないか、舌の色が真っ赤になっていないかなど、熱中症の初期サインは常に警戒しましょう。
夜でもアスファルトは熱い? 冷めるまでの時間の目安
「夜なら道路も冷えているはず」と思いがちですが、猛暑日のアスファルトは意外と長く熱を保ちます。
- 日没直後(18~19時ごろ)
- まだかなり熱い状態です。日中60℃近くまで上がった路面温度は、日没直後でも40℃以上残っていることが多く、犬の肉球には危険レベルです。
- 日没から2~3時間後(20~21時ごろ)
- やや温度が下がりますが、気温30℃前後の熱帯夜では、路面温度も30℃以上あることが珍しくありません。
- 深夜(22時以降)
- 気温が少し下がるタイミングです。アスファルトの熱もかなり落ち着きますが、それでも完全には冷え切らず、25℃前後の場合が多いです。
アスファルトは熱を溜め込みやすい素材です。
一方、コンクリートや土、芝生は比較的熱が逃げやすいため、散歩コースを選べるなら土や芝生のある公園を優先すると安心です。
簡単な目安としては、散歩の前に自分の手のひらで5秒間触れてみて熱いと感じたらNGです。
夜間散歩に必須の安全対策
夜間の散歩では、暗さによる視認性の低下が大きなリスクです。
特に交通量のある道路では、犬が車や自転車から見えにくくなります。
そのため、リードや首輪、ハーネスには反射材やLEDライトをつけるのが必須。
飼い主さん自身も懐中電灯やヘッドライトを持つと、足元の安全確認がしやすくなります。
また、暗い道では野良猫や野生動物との遭遇が増えることもあります。
犬が突然興奮したり、ケンカになったりすることもあるので、周囲への注意を怠らないようにしましょう。
さらに、蚊が活発になる時間帯なので、フィラリア症の予防薬も必須です。
虫よけ対策も忘れないようにしましょう。
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深夜散歩は問題ない? 生活リズムへの影響
「夜でも暑いなら、深夜まで待って散歩すればいいかも?」と思う方もいるかもしれません。
確かに深夜のほうが気温は下がりますし、道路の熱も落ち着きます。短時間なら犬にとって大きな問題はありません。
ただし、深夜散歩を習慣化すると、犬の生活リズムが崩れる可能性があります。
犬は基本的に朝型で昼行性寄りのリズムを持っています。
深夜散歩が常態化すると、眠くて日中の活動量が減ったり、ストレスを感じたりする犬もいます。
また、深夜の環境は静かですが、逆に野良猫やタヌキなどの野生動物に遭遇するリスクが高くなることもあります。
人通りが少ない分、不審者に遭遇する可能性や、防犯面の心配もゼロではありません。
さらに、深夜に散歩したあと、すぐに寝かせると水分補給やクールダウンが十分でないまま休息に入ることがあります。
散歩のあとはしっかり水を飲ませ、体を軽く拭いてから休ませるのがおすすめです。
猛暑日の散歩は早朝がベスト?
まとめると、猛暑日の散歩は夜に行くほうが安全だけれど、時間帯と環境選びが大切です。
- 日没直後はまだ路面が熱いので避ける
- 夜でも手のひらで地面の温度を確認する
- 反射材やライトで視認性を確保する
- 深夜散歩は短時間ならOKだけど、生活リズムに配慮する
- 土や芝生の道、公園を選ぶとより安全
理想は、早朝か夜の涼しい時間帯に短めの散歩をすることです。
日中に運動が不足しそうな場合は、室内で遊びや知育トイを取り入れて、適度な刺激を与えてあげるのも良い方法です。
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猛暑が続く時期は、散歩の時間だけでなく、散歩後のケアや水分補給も重要です。
犬の様子をよく観察しながら、無理のないペースで散歩を楽しみましょう。
- 2025.07.25