美しきグレーゴースト「ワイマラナー」の魅力! 歴史と特徴、病気のリスク

鋭い知性と圧倒的な運動性能を持つドイツ原産の猟犬、ワイマラナー。
「グレーゴースト」と呼ばれる銀灰色の被毛と、甘えん坊な一面のギャップが魅力的な犬種です。
今回はワイマラナーの歴史や特徴、健康を守る上で気をつけたいポイント、そして懐かしの雑学を交えてご紹介します。
ワイマラナーの歴史
ワイマラナーの起源は19世紀のドイツ・ワイマール地方。
その名の通り、当時の宮廷(ワイマール公国)と縁が深く、大型獣の狩猟に適した猟犬として体系的に作出されました。
アメリカでは20世紀前半に広まり、1943年にAKC(アメリカンケネルクラブ)公認のショーデビューを果たしています。
国際畜犬連盟(FCI)では1954年に犬種として確立され、現在もポインティング・ドッグの一員として位置づけられています。
ワイマラナーの特徴
体格は中〜大型で、筋肉質かつスレンダー、スタイリッシュなシルエットが特徴。
毛色はマウスグレーからシルバーグレーまで幅があり、これらの光り輝く被毛が「グレーゴースト」「シルバーゴースト」と呼ばれる由縁です。
性格的には家族への愛着が強く、人と過ごす時間をとても大切にする犬種。
また、若齢期のエネルギーが非常に高く、単調な散歩だけでは退屈してしまう傾向があります。
レトリーブやノーズワーク、ロングリードでの呼び戻しなど、毎日のお散歩を充実させてあげることが重要です。
お手入れは短毛なら週に数回のブラッシングと垂れ耳のケア、定期的な歯みがきが基本。
長毛の場合は、フェザリング部位のもつれ対策としてブラッシング頻度を増やしてあげると清潔に保てます。
ワイマラナーが注意したい病気
ワイマラナーがもっとも注意したいのは胃拡張・胃捻転です。
胸が深い大型犬に多く、ワイマラナーも統計的にリスクが高い犬種とされています。
食後すぐの激しい運動は避け、食事を小分けにするなど消化器の負担を減らす工夫が必要です。
急激な腹部膨満、落ち着きのなさ、よだれ、吐きそうで吐けないなどの症状がみられたらすぐに動物病院を受診しましょう。
救命には迅速な処置と、場合によっては外科治療が求められ、再発予防として胃固定術が検討されます。
また、股関節形成不全や肘関節形成不全への注意も必要です。
ワイマラナーを迎える際は、検査記録などを確認すると安心です。
日産のCMとワイマラナー
ワイマラナーの美しさを表現したCMとして、2006年に放映された日産の「Interior 2006 Modern Collection 同化篇」が秀逸です。
単にワイマラナーがCM出演するだけでなく、「オーラ」をはじめとする車種の内装色にもグレーがかったダークブランの「ワイマラナー」が採用されました。
美しきドイツの猟犬ワイマラナー
ワイマラナーは、狩猟犬としての本能と人への深い愛情を併せ持つ稀有な犬種です。
必要とされる運動量は多いものの、日々の発散とトレーニング、そして十分なコミュニケーションが満たされれば、きっとどんなご家庭でも良きパートナーになれます。
迎える際は十分に計画と準備を重ねたうえで検討してあげてください。
- 2025.08.27