猫にサバ缶は危険! 絶対NGな理由と対処法

サバ缶に伸びる猫の手の画像

味よし、栄養価よし、コスパよしのパーフェクトな一品「サバ缶」。 その匂いに釣られてやってきた愛猫についつい与えてしまいたくなる気持ちもわかります。

でも、 絶対にやめてください
サバ缶に限らず、基本的に猫専用のもの以外を与える際は一度立ち止まって、調べてみてください。
今話題のAIにたずねれば自分で記事を読む必要もありません。

今回は、猫にサバ缶を与えてはいけない理由と、与えてしまった場合何が起こるかをご紹介していきます。

猫にサバ缶をあげると?

当然ながら、サバそのものに問題はありません。
問題は「 人間用に味付け・加工されたサバ缶 」である、という点です。

人間用のサバ缶には基本的に塩分や調味料、さらには味噌や醤油が加えられており、 猫にとって大きな負担になります

たとえば、人間の味覚に合わせた塩分は、猫にとってはあきらかに過剰。
腎臓にダメージを与えてしまう可能性 があります。

さらに、サバには「ヒスタミン」と呼ばれる成分が含まれており、長時間保存されたり加工状態が悪いとヒスタミン中毒を起こすことも。
猫はヒスタミンの分解が苦手 なため、食後すぐにでも嘔吐や下痢、かゆみなどの症状が出る可能性すらあります。

また、猫は「タウリン」という栄養素を体内で合成できないため、サバ缶では栄養をまかなうこともできません。

「人間用」と「猫用」の缶詰の違いは?

一見そっくりな缶詰でも、猫用フードには適切な量の タウリン・ビタミン・ミネラル が配合されています。
人間用のサバ缶にはこれらが計算されていないため、継続して与えると栄養に偏りが出ます。

塩分・脂肪分の量も違います。

たとえば、 猫の1日に必要な塩分はわずか0.3g程度
サバ缶にはそれを超える塩分が含まれていることも珍しくありません。

当然ながら「猫用」は猫の体に合わせて作られていて、「人間用」は私たちの味覚や栄養基準に合わせているということです。

間違えて食べてしまったら?

たとえば、うっかり机に置いていたサバ缶を猫が食べてしまった場合、すぐに慌てる必要はありません。 まずは、

  • どれくらいの量を食べたか?
  • どんな原料が使われているか?
  • どんな味付けのものか?

を確認しましょう。

ごく少量かつ健康な猫であれば問題のないことも多いです。
ただし、塩分や味噌・醤油などがしっかりついているものをたくさん食べてしまった場合は注意が必要です。

以下のような症状が出ていないか、しばらくは注意して様子を観察しましょう。

  • 嘔吐や下痢
  • 呼吸が早い・落ち着きがない
  • 異常なよだれやかゆがる様子

もし少しでも気になる症状がみられたら、 すぐに動物病院へ相談 しましょう。
事前に電話で「何をどれくらい食べたか」を伝えると対応もスムーズです。

猫にあげてもいい魚は?

猫にあげていいのは基本的に 猫用に作られたフード
もちろん人用のもので与えて問題のないものもありますが、あえて危険を犯す必要はありません。

「猫用」といっても最近では「サバ味」であったり「まぐろ・かつおベース」のものなど、 人でも思わず手を伸ばしたくなるようなもの がバリエーション豊富に出ています。
与える際は栄養価のバランスを崩してしまいかねないおやつやその他の目的食ではなく「 総合栄養食 」と書かれているかどうかも確認すると安心です。

なお、栄養学的に 猫は肉食動物であり、魚より肉の方が本来の主食に近い とされています。
魚が悪いわけではありませんが、猫の食生活の中心はあくまで肉ということは覚えておきましょう。

また、 ここまではあくまで健康的な成猫の話で、 高齢期や持病を持つ猫には、さらなる注意が必要 です。

猫のごはんは安全第一で選ぼう

サバ缶は手軽で栄養価も高く、人間にとってはとても便利な食品ですが、 猫にとっては塩分や調味料の影響が大きく、まず間違いなく健康を損なうもの です。
どれだけ猫が欲しがろうと、強い心で阻止してあげてください。

そして、どうしても魚系のごはんを与えたいときは 迷わず猫専用のフードを選ぶ ようにしましょう。
パッケージの表示をよく見て、総合栄養食かどうか、塩分や脂肪分のバランスも忘れずにチェックしてあげてください。

食事は健康の基礎です。
愛猫の寿命を延ばし、 毎日を元気に過ごしてもらうためにも、安全でバランスの良いごはん選びを心がけましょう

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