ハムスターが脱走! 探し方と防止策まとめ

乗り越えていくハムスターの画像

ハムスターは、見た目の可愛らしさとは裏腹に驚くほど運動能力が高い動物です。 気づいたらケージが空っぽ、ハムスターがいない……そんな経験をした飼い主さんも多いのではないでしょうか。

今回は、ハムスターの脱走を防ぐ方法と万が一脱走してしまったときの正しい対応法について解説します。

焦らず落ち着いて行動するために、ぜひ事前に知っておきましょう。

ハムスターは脱走の名人!

まず知っておいていただきたいのが、ハムスターは「脱走の天才」であるということです。
体が小さく柔軟で、ほんのわずかな隙間でもスルリと抜け出してしまいます。

ジャンガリアンやロボロフスキーのような小型種はとくに脱走リスクが高く、飼育環境にちょっとしたスキがあるとあっという間に姿を消してしまいます。

また、ハムスターは非常に賢く、同じ場所を繰り返し押したり引いたりして、信じられない工夫でフタを開けてしまうこともあります。
つまり、単なるケージ選びだけではなく日常の管理や習性への理解がとても大切になります。

脱走を防ぐ5つの基本対策

脱走はただ飼い主が困るというだけでなく、ハムスター自身にも危険がいっぱい。
脱走させないために、つぎの点に注意しましょう。

1. ケージの構造を見直そう

針金タイプのケージは通気性がよくお手入れもしやすいですが、金網の幅が広い場合、ハムスターがその隙間から抜け出してしまう可能性があります。

とくに小柄な個体や若齢のハムスターは、予想を超える狭さでも通り抜けてしまいます

対策としては、アクリル製ケージや水槽型ケージのように、隙間がないものを選ぶのが有効です。
ただしこの後ご紹介するように、プラスチック素材にも注意点があります。

2. プラスチック製ケージの落とし穴

「隙間がないため金網より安全だろう」とプラケージを選んだものの、実はかじって抜け穴を開けられるリスクがあります。
ハムスターはげっ歯類であり、常に歯を削る必要があるため、何かをかじる習性があります。

プラスチックは一見硬そうに見えますが、ハムスターの歯と比べると脆く、角などを集中してかじられ続けると数日〜数週間で脱走可能な穴が空いてしまうことも。

このようなリスクを防ぐには、つぎのような対策が有効です。

  • ケージの四隅を定期的に点検する
  • かじり木やトンネルなどを設置して、ストレスや歯の伸びすぎを防ぐ
  • ケージの素材をガラス水槽やアクリル厚板など、かじれない構造に切り替える

3. ケージ内レイアウトに気を配る

ハウスや回し車、トンネルなどを積み上げすぎていませんか?
ハムスターは運動能力が高いため、ケージ内に足場が多いと簡単にフタの近くまで到達してしまいます。

意外とジャンプ力もあるので「フタまでは届かないだろう」と思っていたら、回し車からのステップで登ってしまったという例もあります。

レイアウトは「登れそうか?」を基準に考え、フタの付近に手が届かないよう設計しましょう。

4. フタのロックはしっかりと

「閉めたはずのフタが開いていた」というのは脱走の定番です。
ハムスターは毎日同じ場所を押したりこすったりして、根気よく開け方を学習していきます

クリップ式、ネジ式、ロックつきなど、物理的に開けられない仕組みのフタを導入しましょう。

5. 掃除中やお世話中の油断に注意

掃除のときや餌替えの間にケージから出して、目を離した瞬間に脱走されてしまうケースも多いです。

お世話の際には、フタ付きのキャリーケースや洗面器にタオルを敷いたものに一時避難させておくと安心です。

ハムスターが脱走してしまったら? 冷静にできる5つの対応法

もしも脱走してしまったら、決して焦らずつぎのステップにそって行動してみてください。

1. 部屋を閉じて行動範囲を制限する

まずは家中のドアを締めて、他の部屋に行けないようにしましょう
ベッドの下や押し入れの隙間など、潜り込める場所もなるべくふさいでおくと効果的です。

2. 暗く狭い場所を中心に探す

ハムスターは暗くて静かで狭い場所が大好きです。
家具の裏、布団の隙間、クローゼットの下など、「巣にしたくなる場所」を優先して探しましょう。

また、冬場はあたたかい家電の裏や冷蔵庫の下などにいる可能性もあります。

3. 餌や匂いでおびき出す

ヒマワリの種や乾燥フルーツなど、好きな餌を数か所に配置してみましょう。
周囲に薄く小麦粉などの粉を撒いておくと足跡が残ることもあります。

また、回し車や寝床になっていたハウスを置いておけば、そこに戻ってくる子もいます。

4. トラップを使って捕まえる

落とし箱トラップも有効です。
滑りやすいバケツにスロープを設け、中に餌とクッション材(タオルや新聞紙)を入れておきましょう。

中に入ってしまえば自力で出にくいため、安全に確保できます。

5. 活動時間に合わせて探す

ハムスターは夜行性です。
昼間はじっとしていても、夜になると動き始めます。

部屋を暗くして耳をすませてみましょう。
「カサカサ」「カリカリ」といった音が聞こえることがあります。

絶対にしてはいけないNG行動

  • 大声を出して驚かせる
  • 掃除機を使う
  • 犬や猫と一緒に探す
  • 家具を勢いよく動かす

驚いたハムスターはさらに奥へ隠れてしまい、より見つけにくくなってしまいます。
探すときは静かに、歩くときも足元に注意して行動しましょう。

脱走は「意外な習性を知るチャンス」でもある

ハムスターの脱走は一大事ですが、同時にハムスターの行動を理解する貴重な機会でもあります。

「どこから出たのか」「なぜ気づかなかったのか」を振り返ることで、再発防止に繋がります。
ストレスや退屈が原因となっている場合は、運動量や刺激のある環境づくりも大切です。

小さな家族であるハムスターが安心して暮らせるように、環境や習慣を見直してみましょう。

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