猫や犬に炭酸水は大丈夫? リスクと注意点

コップを前にした猫の画像

爽やかなのど越しで人気の炭酸水。 満腹感が得られるなどの理由から、炭酸水ダイエットなども注目を集めています。

では、そんな炭酸水を犬や猫に与えても問題はないのでしょうか?

結論からいうと、「 与えないほうが無難 」です。

人間には健康的な飲み物でも、ペットにとっては必ずしもそうとは限りません。

飼い主が飲んでいるものに興味津々

お菓子やフルーツと同じように、飼い主さんが口にするものに興味津々なペットは多いですよね。
きっと炭酸水にも関心を示してくるはずです。

おねだりされるとつい「欲しいのかな」「好きなのかも」と思ってしまいがちですが、 彼らは安全性まで考慮して欲しがっているわけでは決してありません

ペットたちは「飼い主さんがくれるもの=安心」と思ってしまいます。
だからこそ、 飼い主さんがしっかりと知識をもって、与えるものを選ぶことがとても大切 です。

初めての炭酸水にびっくり!

たとえば、炭酸水を少し与えてみたとしましょう。

ひとなめするとシュワシュワした未知の刺激に思わずびっくり。 その反応は個体によってさまざまです。

  • 一口なめてすぐに離れる子
  • 興味を持って何度もなめたがる子
  • びっくりして飛びのく子

SNSでも、炭酸水に驚くペットの動画がよく話題になります。

しかし、実際に 炭酸の刺激に驚いてパニックになってしまう子も少なくありません

ここで注意したいのが 強い刺激によって「水を飲むこと自体に恐怖を覚えてしまう」リスク
特に繊細な性格のペットは、炭酸水で驚いた経験がトラウマとなり、 水を飲むのを避けるようになってしまう可能性もあります

猫であればただでさえ水分補給をおろそかにする子も多いです。
水分補給ができなくなると、熱中症や脱水症状を招くおそれもあり、命に関わる危険性すらあるのです。

炭酸水を習慣的に飲むとどうなる?

もちろん炭酸の刺激が好きな子もいるかもしれません。
水へのトラウマにさえ気をつければ、むしろ積極的な水分補給はいいのでは? という声もあります。

実際に ペットボトルのキャップ1杯分くらいなら様子を見ながら与えても問題ない とされることもありますが、油断は禁物です。

炭酸ガスを体内に取り込みすぎると、今度は体調不良を引き起こす恐れがあります。
特に、 人間のように上手にゲップができない犬や猫は、ガスを体内に溜め込んでしまいがち です。

ガスが溜まって危険なケースも

炭酸水を飲んでガスが体内に溜まると、おなかが張って不快感を覚えます。
大量に摂取すれば、吐き気や嘔吐、腹痛などの症状が出ることも。

最悪の場合、胃がねじれてしまう「胃捻転」などの重篤な症状を引き起こすこともあります
これは特に大型犬に起こりやすく、命にかかわる緊急事態です。

与えてしまった場合は、絶対にしばらく目を離さないであげてください。

炭酸水に含まれるミネラルにも注意

炭酸水には、ナトリウム・カルシウム・マグネシウムなどのミネラルが含まれています。

人にとっては健康的な成分ですが、 犬や猫には過剰摂取がリスク となります。

ミネラルの過剰摂取が引き起こす問題

  • ナトリウム過多
    • 高血圧のリスク
  • カルシウムの過剰摂取
    • 腎臓への負担、結石、骨の形成異常
  • マグネシウム過多
    • ストラバイト結石の原因に

日頃市販のフードを食べている子であれば、おそらくミネラルバランスは十分に管理されています。
そこに余分な成分を加える必要はありません。

炭酸水はあえて与えないのがベスト

炭酸水には、ペットにとってメリットはほとんどありません。

  • 驚きや刺激による精神的ストレス
  • 水に対する恐怖心がついてしまう危険
  • 炭酸ガスによる体調不良
  • ミネラルの過剰摂取リスク

こうしたデメリットの方が多く、 わざわざ与える理由が見つかりません

やっぱり、犬や猫にとっては「普通のお水」が一番安全で安心
健康維持に必要な水分補給を、ストレスなく安心して行ってもらいましょう。

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