猫と引っ越し！ ストレスを減らす準備と環境づくりガイド

引っ越しといえば新生活への期待に胸を高鳴らせつつ、何かと心労の耐えない重労働でもあります。 それが愛猫との引っ越しとなると、不安に感じてしまう方も多いのではないでしょうか。

実は猫にとって引っ越しは、とっても大きなストレスになるイベントです。
環境の変化が苦手な猫たちにとって、 慣れ親しんだ場所を離れることは思っている以上のプレッシャー。

今回は、猫と一緒に引っ越す際に知っておきたい 準備・移動・新居でのケア方法まで、やさしくまとめてご紹介します！

引っ越しは猫にとって超ストレス

猫は多くの動物たちと同じく とにかく「変化」が苦手な動物です。
新しい音、におい、人の動き、家具の配置……それらすべてが猫にとっては不安要素。

さらに、段ボールが積まれて部屋がゴチャついたり、家具が少しずつなくなっていったりする引っ越しの準備期間さえ、猫にとってはなかなかのストレスです。

このタイミングで 体調を崩したり、隠れて出てこなくなってしまう子も少なくありません。
とくに繊細な性格の猫ちゃんほど、 引っ越しの影響を大きく受けやすいので要注意です。

だからこそ、 猫の引っ越しには人間以上に「丁寧な段取り」が必要です。

引っ越し前の準備と慣れさせ方

引っ越し前にできる準備について、 猫の不安を少しでも減らすためのポイントがたくさんあります。

まずおすすめなのは、 キャリーバッグに慣れさせておくこと。
普段から中におやつやお気に入りの毛布を入れて、 「怖くない場所」と思ってもらうのがコツです。

また、 段ボールや家具の移動はなるべく少しずつ、段階的に。
一気に部屋が変わってしまうと混乱しやすいので、少しずつ物を移動させたり、荷造りを始めるときも猫の居場所だけは最後まで残しておくと安心です。

もし可能なら、 新居のにおいに慣れさせておくのも◎。
引っ越し前に、あらかじめ使っていた毛布やクッションなどを新居に運び込んでおくと、「ここにも自分のにおいがある」と安心できるそうです。

当日の移動と安全な運び方

そしていよいよ引っ越し当日。 この日は猫にとって 緊張がピークに達する日になります。

まず何よりも先にやるべきは、 猫の安全を確保すること。
業者さんの出入りが多いと脱走のリスクが高くなるので、 作業前に猫はキャリーバッグに入れて、安全な部屋に隔離しておきましょう。

移動中の車内では、 キャリーケースの上に布をかけて視界を遮ると落ち着きやすくなります。
もちろん暑さ・寒さ対策も忘れずに。

車の揺れや音で不安になって鳴く子も多いですが、ここは飼い主さんが 落ち着いた声でそっと声をかけてあげることが大切です。
安心感は、飼い主さんのトーンからもしっかり伝わります。

新居での環境づくりと馴染ませ方

新しいおうちに到着したら、まずは 猫専用の「安心ゾーン」をつくってあげましょう。
最初から広い部屋を自由にさせると、不安や混乱のもとになりやすいので、 まずはひと部屋だけに限定するのが◎です。

その部屋には、いつものベッド、トイレ、食器、毛布など「見慣れたもの」をそろえておきましょう。
においのついたものがあると、少しずつ 「ここは自分の場所かも」と思えるようになります。

そこから数日〜1週間ほど様子を見て、徐々に行動範囲を広げていくのが理想です。
また、新しいトイレの設置場所は なるべく前の家と似た場所・配置にしてあげると混乱を防げます。

猫との引っ越しを成功させるために

猫との引っ越しは、人間にとっての「作業」以上に 猫にとっての「環境の変化」への配慮が大切です。

いつものペースをなるべく壊さないこと。
安心できる「におい」と「居場所」をしっかりキープしてあげること。

この2つを意識するだけでも、猫の不安はグッと軽くなります。

そして何より、 飼い主さん自身がリラックスして過ごすこと。
その雰囲気は、敏感な猫ちゃんにもちゃんと伝わっています。

数年後に思い返して「一緒に引っ越せて良かったね」と思えるような新しいスタートにしていきましょう。